学校・教職員の現在と近未来 Gegenwart und nähere Zukunft der Schule und ihrer Mitglieder

カテゴリ:音楽( 18 )

ヤマハ YAMAHA

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明治時代(1868ー1912年)のリードオルガンです。鍵盤の上の文字が見えるでしょうか。

左に、Yamaha Organ、右に、Hamamatsuと記されています。ヤマハ楽器のリードオルガン、静岡県の浜松の地名が刻まれていたのですね。

今や世界のYAMAHAですが、1887年に浜松尋常小学校で壊れたリードオルガンの修理に成功した山葉寅楠(1851ー1916年)が創業を決意したことに始まったことを記す、貴重な資料と見ました。

博物館明治村にて。

by walk41 | 2019-03-07 19:05 | 音楽 | Comments(0)

アンコール encore

ブダペストのリスト音楽院にてコンサートを聴いた。1875年創設のリスト音楽アカデミーが行う、音楽フェスティバルの一環だったためか、多くの演奏者が曲ごとに代わり、6つの曲で長い拍手が繰り返され、さらにアンコールが行われた曲もあった。

そこで驚かされたのは、アンコールに応えた演奏が、その直前に演奏されたものと同一だったこと。そこでアンコールの意味を記している、
https://76871734.at.webry.info/201310/article_24.html を読むと、オペラなどでもう一度、アリアの歌声を聴きたいということでアンコールencore、つまり「再び」ということなのだから、同じものでも問題はない、との説明だった。

けれど、たとえばドイツで、コンサートにアンコールを求める際に起こる声、“Zugabe„ には、「贈り物」や「くわえて」の意味もある。また、「再び」だったとしても、同じような素晴らしい演奏をもう一度ということであり、同一のものをやるとは興ざめというべきだろう。

所変わればとも思う一方、同じ演奏を続けて聴くことになるとは、思いもしなかった。

by walk41 | 2018-11-19 06:59 | 音楽 | Comments(0)

拍子

大正時代に大学の応援歌として始まったという「三三七拍子」の話を家人にしたら、「なんのことかわからない」と返ってきた。「いや、チャンチャンチャン、チャンチャンチャン、チャンチャンチャンチャン、チャンチャンチャン、って3、3、7になってることで」と言ったら、「それって、四拍子のことやね」といささか驚き顔で言われた次第だ。

確かに、チャンと強拍が来て、次に弱拍が二つ、ひと拍あいて、またチャンと強拍がくる。四拍子だ。また、「七」の箇所は、強拍のあとに弱拍が三つ、なるほど、これも四拍子で合っている。

聞くと日本で馴染んでいる歌の多くは四拍子だそうで、「荒城の月」や「蛍の光」「君が代」もそう言われればわかる。となれば、「三三七拍子」で言う拍子って何のこと? 少なくない人々には、きっと連続する音の意味で捉えられているのだと思う。

このありさまでは、音楽教育の敗北と言うべきか、今風に言えば、音楽のコンピテンス獲得に成功していないということか。はたまた、タフな学習者によって、勝手に理解されているという辺りだろうか。

by walk41 | 2018-06-22 18:18 | 音楽 | Comments(0)

ブラボーおじさん

コンサートに行った。

年末の行事ということもあり、プログラムにエンターテイメントの要素を入れなければいけないという事情もあるのだろう。コンサートとテレビ番組とを勘違いしてか、普段はお会いしないタイプの聴衆を見かける。その一人が、ブラボーおじさんである。

一曲が終わった時点で早くもブラボーと叫ぶ。まあいいのだけれど、あんた演奏中にウンチクよろしく隣の人とお喋りしてたよね。演奏を聴いてはったっけ。

御仁が中座をしたので、ああ叫んだから早くも帰ったのかと胸をなでおろしていたら、じきに戻ってきて、またブラボーである。 また声が上がらないかとヒヤヒヤしながらだから、こちらは落ち着かない。そうこうするうちにプログラムが終わる、終わったらこれまたブラボーだ。

ちなみに、男性一人の演奏に対する賞賛はBravo, 男性複数ならばBravi、女性一人場合はBrava、女性複数に対してはBrave、そして男女混合にはBravi なのだそう。ブラボーばかり叫ばないで、こんなことも踏まえていてほしいな。


by walk41 | 2017-01-01 16:31 | 音楽 | Comments(0)

怒りから始まる?

民放、題名のない音楽会は、クラシックのカルテットがヘビーメタルに挑戦。バイオリン、ヴィオラ、チェロの四方が激しく弾く。残念ながら個人的には好きになれなかったが、こんなことをやってみようと思ったきっかけに、音楽が怒りから発するというという見立てがあるという話は、とても興味深く聴いた。

論文の書き方講座で学生によく話をする。不健康だけれど、論文は怒りがないと始まらないし、また続かないよ。だから、どんな現状や現状認識に対して怒りを感じているのかを確かめよう、まず見つけよう、と。

音楽の演奏と論文の記述のスタイルは違うけれど、意外に通じるところがあるのかもと思わされる。やっぱり感情から始まるんやなって。



by walk41 | 2015-03-16 13:12 | 音楽 | Comments(0)

合唱

中学校の文化祭で生徒たちの合唱を聴く。

難しい課題曲だったようだが、どのクラスも懸命な練習の成果がいかんなく発揮されたものだった。また、自由曲はそれぞれのクラスの好みというか味のある選曲と演奏が行われた。いずれも充実した発表だったと思う。ちなみに、ピアノ演奏のできる生徒、指揮棒を振ることのできる生徒が、ちゃんといるというのも、すごいなあと関心させられる。これは中学校で普通のことかしら。

さて、プログラム最後に成績発表。金賞を受賞したクラスが2つ選ばれた。クラス名を呼ばれた瞬間の生徒たちの喜びよう、盛り上がりは結構なもので、涙ぐんでいる生徒も少なからず。頑張りが報われたと大いに感じたことだろう。

この成果をどのように言語化、数値化、客観化するのか。そんな野暮なことを言うでない。言葉にならない、数値で表現できない、主観的な受け止めと、移ろいやすく、儚い瞬間ともいうべき時間の出来事に価値があるのだから。

授業という日常的世界にPDCAサイクルは回らない、ただし、特別活動関係の非日常的世界ではそれが適用可能なところもある、とこの頃、話しているけれど、後者とて、客観化うんぬんできるのは、教育しようとするについてのみ。文化祭を経験した生徒たちが何を感じ、どう思ったかを掴まえることは無理な話である。そして、この部分こそ、生徒にとって意味のあることだ。「子どものための学校」を標榜するならば、この点を見て見ぬふりして学校論、学校経営論を語ることができない、と重ねて心しなければならない。
by walk41 | 2014-10-24 16:18 | 音楽 | Comments(1)

音とコミュニケーション

正確には音楽ではないだろうけれど、広く音の問題ととらえてみたい。

NHK「100分de名著」、今月は、清少納言「枕草子」である。春はあけぼの…、は中学校の教科書にあり、これをもじった作品を作って,国語の先生に褒められたことがあった、というほどの印象しかないが、観ているとなかなか面白そうだ。

その中でも音の描写が優れているとは、案内役の埼玉大学名誉教授の山口仲美さん。『犬は「びよ」と鳴いていた-日本語は擬音語・擬態語が面白い』の著者でもあるが、枕草子の「火箸をしのびやかに突い立つるもまだ起きたりけりと聞くもいとをかし」など、小さな音を描写する様子を取り上げる。

この後段の話。着物を脱いだときの音を当時は、「そよそよ」と書いたらしい。想像かき立てる、また女性を描いたことが多かったのだろうか、奥ゆかしさも感じられて、いいなと思う。不正確かもしれないけれど、「ああ、わかる、わかる」という感覚の一つだろう。番組ではこの他、香りについても扱われていた。ほのかに、あるいはかすかに香る匂いを楽しめることも、生きる喜びに違いない。

こう考えると、客観的な記述、なかでも数値化なるものが、どれほど無粋なものかが、わかるというものだ。正確に伝わるだけがコミュニケーションではない、むしろ、ずれのあることを前提に、そして相手の捉え方を想像し、楽しむことのできる豊かさこそ、大切なことやなあとこの頃の私は強く思わされる。
by walk41 | 2014-10-11 13:13 | 音楽 | Comments(0)

津軽三味線

北津軽にある太宰治の生家「斜陽館」のほぼ向かい、津軽三味線記念館でも初めて知ることがたくさんあった。

弱視あるいは視力を失った人が、三味線を奏でながらも物貰い乞食と同じようだった歴史、これに対して明治の始め、芸術として奏法を確立し、職業としての三味線弾きを生み出した先人のいたことを、印象深く知った。昔は疱瘡などの病気で、後天的に視力を失った人がいたことも驚きだった。

賎民として扱われてきたことへの反発と同業者を含む競争心、「じょっぱり」の所以がここに一つあるのか、やはり、向上心は不満と怒りに拠るのかなとも思わされた次第だ。
by walk41 | 2014-05-04 14:54 | 音楽 | Comments(0)

自分に気づく

先日、「地球イチバン大きなオーケストラ教室~ベネズエラ~」(201210放送)を学生たちと見たと書いたが、その感想の中に印象深いものが沢山あったので、紹介したい。

音楽というと、どうしてもお金を持っている人たちの一種の娯楽のようなイメージがあったけれど、きょう映像を見て、その考えは正反対になったような気がします/私も音楽の力を信じて、これからも頑張りたいと改めて思いました/オーケストラ音楽の受容のされ方が日本とは大きく違っていることに驚いた。…上手くは言えないが、「人が支え合って生きる」という根本的に大切なことを学ばせてくれるものだと…/音楽は人と人とをつなぐものだと感じました/人を動かす音楽とは何かということ、自分が学んでいる音楽は何のためかということを考えなおさないといけないなと…/

当たり前なことが幸せ」とはよく耳にしますが、まさにこのことなんだなと、今の自分の生活に感謝の気持ちでいっぱいになりました/自分も音楽のおかげで救われたこともたくさんあるなと、思い返すことができました/上手い子が教えるというシステムはとても良いと思います。以前、私たちが合奏をしていると注意されるのはいつも同じ子でイライラしていました。そうではなく、すぐに手をさしのべて助けてあげればよかったなと…/


少なくない学生が音楽をいま学んでおり、ともすれば、音楽のあるのが当たり前にも見えがちだが、そうした彼らが、ベネズエラでのエルシステマのことを通じて、自分のありように気づけたことは良かったと思う。

これと同時に、いつもという訳にはいかないけれど、「打てば響く」ような資料や問いかけに向けて、授業者がどれほど心を砕いているかも問われると感じた。学生からの授業評価に対する授業者の腹立ち模様を過日書いたが、そうした反論を認めつつ、彼らの意識や感覚によりかみ合う場を作り出すことがそれ以上できなかったのだろうか、と残念に思う。

多くは週に1度くらいしか会わない学生たちと「いい雰囲気」を作り出すこと、楽しくたゆまず臨みたい。

by walk41 | 2014-01-20 21:18 | 音楽 | Comments(0)

希望

学生たちと一緒に、NHK地球イチバン、「地球イチバン大きなオーケストラ教室~ベネズエラ~」(201210放送)を見た。ホセ・アントニオ・アブレウ博士が提唱した音楽教育システム「エル・システマ」は、国の予算と寄付で運営されており、現在33万人もの子どもが無償で楽器を貸与されて、音楽を学んでいる。今回の特別企画は2000人のコンサート、そこに至るそれぞれの子どもの生活を紹介するものだ。

ここで学んだ一人で、今や世界的な指揮者のグスターボ・ドゥダメルが語る。「ベネズエラにとって音楽は娯楽ではなく、希望なのです」と。

この番組でも紹介される。日本にもこの仕組み「エルシステマ・ジャパン」http://www.elsistemajapan.org/ が生まれ、東日本大震災、原発事故の多大な影響を受けた福島県の相馬市に子どもオーケストラが作られたことを。

また同番組の終わりには、再びベネズエラに戻るが、新たに女性刑務所においてオーケストラとコーラスに取り組まれていることが紹介される。受刑者の一人がこんな風にを語る。「ここに来た時、私には何もありませんでした。しかし音楽に出会うことができて世界が変わったのです」と。

希望は絶望の中に宿る。希望を持ち続けることの難しさを知ってなお、希望に臨むとはどういうことだろうか。そして、共感を育む、万国共通の言葉とも言われる音楽の力強さを知らされる。
by walk41 | 2014-01-16 19:31 | 音楽 | Comments(0)



榊原禎宏のブログ(Yoshihiro Sakakibara Blog) 教育学の一分野、学校とその経営について考えます(um die Schule und ihre Verwaltung und Management)
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