学校・教職員の現在と近未来-榊原禎宏のブログ

カテゴリ:ドイツのこと( 135 )

音楽教育のスタンダード論(ドイツ話題)

21世紀に入ってすでに久しいが、この間、日本でも公教育の質保証、数値化ほか客観化されたエビデンス(証拠)重視、といった主張のもと、学校教育としての達成すべきスタンダード(基準)が発表され、またこれに対して議論がなされている。

この背景には、児童・生徒によって学び方は多様であり、生涯学習とも言うのであれば、学力や意欲、態度などが短期的に測定、評価されうるはずもないという立場と、投じている様々な資源を有効かつ効果的に活用してこそ、公教育としての責任を果たすことができるという立場との葛藤がある。

この帰趨はどのようだろうか。それは、主要教科などとも呼ばれる領域ではないところを見ることで明らかになるだろう。なぜなら、主要教科には、歴史的に3Rsとも称されてきた「読み、書き、算術」があるが、これらは、実際の生活でも必要性が高く、何らかの基準や目標は必要であり意義あることと考えられてきた点で、現在のスタンダード論との親和性が高い点で、上記の葛藤が少ないと考えられる。

これに対して、実技科目とも呼ばれる芸術、音楽、スポーツについては、いわゆる「生まれつきの得手不得手」もあるかのように言われる面もあり、また個人の好みや偏りも少なくない領域と見なされることから、基準を立てることには大きな抵抗があると推測される。はたして、この領域で達成すべき目標を、さらにそれをコンピテンシー(遂行能力)として求めることができるのだろうか。また、それはコンピテンシーや広く学力の捉え方にどんな影響を与えるものだろうか。

こうした問題設定から、以下、ドイツでの資料を複数回に分けて紹介したい。それは“Musik und Bildung-Die Zeitschrift für Musik in den Klassen 5 bis 13(音楽と教育ー5学年から13学年における音楽誌)という季刊の雑誌に、「音楽科におけるスタンダード」というテーマで意見が開陳されているものである。ここでは、中等教育段階での音楽教育を前提にしていることを踏まえる必要があるだろう。まずは拙訳を行い、その後、議論を試みたい。
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Musik und Bildung 4/200456-63ページ。

討論ー音楽科のスタンダード①

Johannes Bähr スタンダードー議論の前提と目的(前半)

普通教育学校での音楽の授業が成功しているならば、スタンダードに関する議論は不要だっただろう。成功しているとは、学ぶほぼすべての者が少なくとも数年間ー予定されている授業時数のようにー比肩に値するまた質的に高い学習機会を得ていることであり、それが音楽的能力、達成、知識や視野を持続的に確かなものとするのである。

こうした成功した音楽の授業を想定することがほとんどできないのは、経験的に明らかである。またその原因もせいぜいのところ部分的にしか明らかでない。量的には、教員不足と恐ろしい授業時数から、隙間だらけで、多くのところで十分な音楽の学習というには不十分な状況である。どれだけ多くの子どもと青少年がほんのわずか、あるいはまったく音楽の授業を受けていないことだろう(どれだけの授業不足が起こっているかの研究は残念ながら知らないが)。質的に見れば、著しく不均一であり、音楽的技能や知識への持続的効果をほとんど見込めないものが大半であるーこれまでの残念ながらごく僅かの実証研究から、そのように推測しなければならない。

これらを踏まえると、スタンダードをめぐる議論は方略に関するものと、内容に関するものの二つのテーマを立てることができる。まず方略に関しては、スタンダードが国家/州によって拘束力あるものとされるならばーそうでないのならば、何ももたらさないからー論理的帰結として、すべての者に対する適切で同様の条件を作り出すことをも義務づけるものとなる(加えて、十分なスタッフ、時間、教員の養成と研修、施設設備)。それが適切に運営されなければ、スタンダードと結びついているコンピテンシー(遂行能力)は達成されえない。よって、方略上の議論のゴールは、比肩に値する良い諸条件を創出することである。

また、内容上のテーマについて、スタンダードは教育ドメインでの音楽科に関する集中的な義論を通じてのみ確立され、適用されうる。音楽の授業で子どもに何が(少なくとも)学ばれるべきか、議論されるべきだろう。それは、教育内容と教員の養成・研修に大きな影響を与える、教育方法上の結論とコンセプトに関する実際的でで実現可能な音楽教育の目的についてである。よって、スタンダードに関する内容面でのゴールは、音楽教育のさらに質的な発展にも繋がっている。


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by walk41 | 2018-05-25 17:32 | ドイツのこと | Comments(0)

PISAテストに対する態度

国際的な学力テストのひとつである、PISAに関して、KMK(ドイツ常設文部大臣会議)は、「2003年のPISAテストの結果に対する態度」https://www.kmk.org/aktuelles/artikelansicht/stellungnahme-der-kmk-zu-den-ergebnissen-von-pisa-2003.html を2004年12月6日に公表しているが、以下、ごく一部を訳出する。

私たちの教育システムの必要な近代化に関わり、直接に効果のある、また共通して担われるべき課題について、狭く短期的なPISA議論を、KMKは避けたいと思う。PISA 2003 での発見は、統合された学校システムと同じく、分岐した学校システムも良い結果を導くことができるということである。学校制度に関しては、PISA2000に対するのと同様、いま出されている報告書があるが、そこでは「学校システムにおける分岐も程度あるいは分岐する年齢と、生徒の獲得する遂行能力の水準(Kompetenzniveau)は関係しない」と記されている。KMKは、実に様々な修了と入学の条件を定めている各州の学校制度のありように配慮しなければならないことを強調する。PISAに関してKMKは、あらゆる学校制度が確かな改善への潜在力を持っていると見る。
ーーーーー
私が興味深く思うのは、①単線/複線あるいは統一/分岐といった学校制度の基本問題について、生徒の学業達成上、いずれが優れているとは言えないという認識をドイツが示していること、②その際、各州の文化高権(Kulturhoheit)の歴史に高い価値を置いていること、である。

①に関わっては、学校制度論の命題が今なお立ってはいない、つまり、学校制度と現実との関係を十分に説明できていない。また②については、「ドイツでは」と一括りに述べるのは、とても乱暴なこと、と知ることができる。あわせて、PISAを「錦の御旗」かのように有り難がったり、奉るようなことがない態度も、大いに学ぶべきと思う。

ーーー以下、原文
Im Interesse einer unmittelbar wirksamen und gemeinsam getragenen Arbeit an der notwendigen Modernisierung unseres Bildungssystems möchte die KMK eine verengte und verkürzte PISA-Debatte vermeiden. Die Befunde aus PISA 2003 zeigen, dass sowohl integrierte als auch differenzierende Schulsysteme gute Leistungen erzielen können. Zur Schulstruktur kommt der jetzt vorliegende Bericht in ähnlicher Weise wie der Bericht zu PISA 2000 zu dem Ergebnis, dass "kein Zusammenhang zwischen dem Differenzierungsgrad des Schulsystems bzw. dem Alter der Differenzierung und dem Kompetenzniveau" besteht. Die KMK unterstreicht, dass schulstrukturelle Entwicklungen die sehr unterschiedlichen Ausgangslagen und Voraussetzungen in den einzelnen Ländern berücksichtigen müssen. Sie sieht im Einvernehmen mit dem PISA-Konsortium in allen Schulformen ein ausgeprägtes Potenzial für Verbesserungen.

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by walk41 | 2018-05-23 04:19 | ドイツのこと | Comments(0)

「すべての子どもにひとつの楽器を」(ドイツ語記事)

NDRニュース

(https://www.ndr.de/kultur/kulturdebatte/Musikunterricht-an-Jeki-Schulen-in-Hamburg,musikunterricht124.html)

2018年1月26日(ドイツ語記事)

ハンブルク州の"Jeki"学校における音楽の授業 von AnjaMartini

"Jedem Kind ein Instrument"(「すべての子どもにひとつの楽器を」)略記して"Jeki"は、 ほぼこの9年来にわたってハンブルクの学校行政が追求してきたひとつの理念である。Hansa市の62の基礎学校はこの間、プログラムを採用してきた。これはハンブルク州の基礎学校の4分の1にあたる。子どもたちは1学年で音楽の基礎教育を受け、次に子どもたちは楽器について学び、ひとつの楽器を求めてもよいようになる。週に1ないし2回、子どもたちは4人から7人のグループで授業を受ける。2つの "Jeki"学校を訪問した。

アイルランドの音楽が聞こえる。それは3学年の男女児童による演奏だ。この半年間、彼ら/彼女らはチェロの授業を受けている。「チェロの音はきれいで、私はいつもチェロを演奏することを夢見てきた」と子どもたちの一人が言う。授業はCem Cetinhayaによって担われている。彼はチェロを学び、オーケストラと授業にて弾くのである。グループの7人の子どもたちには、いつも全く簡単という訳ではない。「子どもたちにすべてを伝えようとすることは挑戦です。でも、それは独自のダイナミックさを持つグループだということを忘れてはいけません。」

"Jeki"は協力パートナーなしには機能しない。

Cem Cetinhayaのような教員なしには、すべてのプログラムは機能しない。Gabriela Huslageは語る、財政的支援以外に学校行政でのプロジェクトの連携が何よりだと。「'Jeki'は、私たちの協力パートナーとしてよく関わってくれる。私たちはハンブルク音楽院および州青年音楽学校そして多くの小さな音楽学校と緊密に連携している。そこから、学校ですべてのグループに対して授業をしてくれる、楽器の教授スタッフがやってくるのです。」

子どもたちは、学校で楽器を二年間借り、家に持って帰ってもかまわない。Carl-Cohn通りにある基礎学校では、たいていの子どもが家で楽器を練習する。一人の女の子とが語る。「私は始めに算数、次にドイツ語、そしてウクレレを15分間練習するの。ほとんど毎日練習するよ。」多くの保護者は子どもたちの音楽教育をサポートしている。保護者は子どもたちが練習して"Jeki"コンサートに出ることを素晴らしいと思っている。もっとも、どこでもそうだという訳ではない。

Altonaでの授業

子どもたちが最後までやり遂げると、やっと北ドイツ放送のRolf-Liebermannスタジオで、演奏できる。AltonaBernstorff通りにある地域教育相談センターでのギターの授業-ここでの子どもたちは、学習が遅いか社会的に困難を抱えている。多くは家に練習できる楽器がない。というのも、家は静寂でなく、時間や適当な場所もないからだ。それでも子どもたちは喜んで楽器を家に持ち帰ろうとする。

教員Tobias Mertensが作曲した歌を子どもたちが歌う。子どもたちは学ぶのにひょっとしたらより長くかかったけれど、音楽は彼ら/彼女らに尽きることのない楽しみをもたらしている。「音楽は子どもたちを落ち着かせていると思います。それは他の世界です。'Jeki'に携わっている教員は、日常的に葛藤するようなタイプの教員ではありません.音楽は算数やドイツ語よりも、まず何よりも心地よいのです。」

音楽が子どもたちを変える

そして、音楽は子どもたちを変える。Christiane Heidingsfelderは、Carl- Cohn通りの学校で打楽器を教えるが、そこで"Jeki"授業をコーディネートしている。彼女は、子どもたちが他の教科ではそんなに良くないのに、音楽の授業ではまさに花開くさまを見ている。「子どもたちが他の教科でもよくできるようになり、楽器に関わることで集中力を高める、他と一緒に演奏し、他を聴き、そして共に良い経験ができるといった、他の物事も学ぶことは、観察できる以上なのです。」だからこそ、彼女はもっと多くの学校が"Jeki"プログラムに参加する学校が増えること、そして「すべての子どもにひとつの楽器を」の理念がいつの日かハンブルク州のほぼすべてに行き渡ることを願っている。





https://www.ndr.de/kultur/kulturdebatte/Musikunterricht-an-Jeki-Schulen-in-Hamburg,musikunterricht124.htmlStand: 26.01.2018 16:11 Uhr - Lesezeit: ca.4 Min.


Musikunterricht an "Jeki"-Schulen in Hamburg

von Anja Martini

"Jedem Kind ein Instrument" - kurz "Jeki" - ist eine Idee, die die Hamburger Schulbehörde seit fast neun Jahren verfolgt. 62 Grundschulen der Hansestadt nehmen an dem Programm mittlerweile teil. Das sind ein Viertel aller Grundschulen in Hamburg. Die Kinder bekommen von der ersten Klasse eine musikalische Grundbildung vermittelt. Im nächsten Schritt lernen sie die Instrumente kennen und können sich eines aussuchen. Ein bis zwei Mal in der Woche haben sie dann Unterricht in Gruppen von vier bis sieben Kindern. Ein Besuch in zwei "Jeki"-Schulen.

Man hört eine irische Volksweise. Sie wird gespielt von Jungs und Mädchen aus der dritten Klasse. Seit einem halben Jahr haben sie Cello-Unterricht. "Es klingt schön und ich habe immer davon geträumt, Cello zu spielen", sagt eines der Kinder. Unterrichtet werden sie von Cem Cetinhaya. Er hat Cello studiert, spielt in Orchestern und unterrichtet. Sieben Kinder in einer Gruppe zu bändigen, ist nicht immer ganz leicht: "Die Herausforderung ist, dass man den Kindern versucht, alles beizubringen, aber man nicht vergessen darf, dass es Gruppen sind - die haben ihre eigene Dynamik."

"Jeki" funktioniert nur mit Kooperationspartnern

Ohne Lehrer wie Cem Cetinhaya würde das ganze Programm nicht funktionieren. Neben der finanziellen Unterstützung komme es vor allem auf sie an, erzählt Gabriela Huslage. Sie koordiniert das Projekt in der Schulbehörde: "'Jeki' ist nur mithilfe unserer Kooperationspartner gut umzusetzen. Wir arbeiten eng mit dem Hamburger Konservatorium und der Staatlichen Jugendmusikschule und vielen kleinen Musikschulen zusammen. Von dort kommen die ganzen Instrumentallehrkräfte, die die ganzen Gruppen in den Schulen unterrichten."

Die Kinder leihen die Instrumente für zwei Jahre in der Schule aus und dürfen sie mit nach Hause nehmen. In der Grundschule in der Carl-Cohn-Straße üben die meisten Kinder zu Hause. Eine Schülerin erzählt: "Ich mache erst Mathe, dann Deutsch, dann übe ich 15 Minuten Ukulele. Ich übe fast jeden Tag." Viele Eltern dieser Kinder unterstützen die musikalische Ausbildung. Sie achten darauf, dass die Kinder üben und kommen zu den "Jeki"-Konzerten. Das ist nicht überall so.

Unterricht in Altona

100 Cellisten bei den Hamburger Cellotage im Rolf-Liebermann-Studio des NDR © NDR Fotograf: Claudio Campagna
Im Rolf-Liebermann-Studio des NDR dürfen Hamburger Kinder erst spielen, wenn sie beim Musizieren am Ball bleiben.

Gitarrenunterricht am Regionalen Bildungs- und Beratungszentrum in der Bernstorffstrasse in Altona: Die Kinder hier haben Lernschwächen oder soziale Defizite. Die meisten nehmen ihre Instrumente nicht mit nach Hause, um dort zu üben: Denn es fehlt die Ruhe, die Zeit oder das passende Umfeld. Ihre Instrumente aber mögen sie trotzdem.

Sie spielen ein Lied, das Lehrer Tobias Mertens komponiert hat. Diese Kinder, sagt er, lernten vielleicht langsamer, aber die Musik mache ihnen unendlich viel Spaß: "Ich glaube, das beruhigt sie - es ist eine andere Welt - 'Jeki'-Lehrer sind nicht die typischen Lehrer, mit denen sie ständig konfrontiert werden. Musik ist erst mal etwas Angenehmeres als Mathe oder Deutsch."

Musik verändert die Kinder

Und die Musik verändert die Kinder. Christiane Heidingsfelder unterrichtet Schlagzeug an der Schule in der Carl- Cohn-Straße und koordiniert dort den "Jeki"-Unterricht. Sie hat beobachtet, dass Kinder, die in anderen Fächern eher nicht so gut sind, im Musikunterricht richtig aufblühen: "Es ist darüber hinaus zu beobachten, dass die Kinder auch in anderen Fähigkeiten gestärkt werden und durch die Beschäftigung mit den Instrumenten andere Dinge lernen, wie etwa die Konzentrationsfähigkeit steigern, das Zusammenspiel mit anderen, auf andere hören und dann gemeinsam zu einem guten Ergebnis kommen."

Deshalb würde sie sich freuen, wenn noch mehr Schulen am "Jeki"-Programm teilnehmen würden und die Idee "Jedem Kind ein Instrument" irgendwann für fast ganz Hamburg zutrifft.


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by walk41 | 2018-05-21 15:14 | ドイツのこと | Comments(0)

教員への暴力に関する調査報告(ドイツ、2018年)

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興味深いページを見た。ドイツ教育連盟(Verband Bildung und Erziehung)のバーデン=ヴュルテンベルク州支部による、「教員に対する暴力行為」に関して校長に行った調査の報告である。ドイツ官吏連盟の傘下にあるこの専門団体は、2018年1月にコンピュータで無作為に抽出した学校の校長1200人(うち、バーデン=ヴュルテンベルク州内は251人)に電話インタビューを実施、データを集めた。(https://www.vbe-bw.de/wp-content/uploads/2018/04/2018-04-23_forsa-Charts_Gewalt-gg-LK_Sicht-SL_Ba-W%C3%BCBund-2.pdf)

そこでは、次の項目が尋ねられ、また回答の結果が示されている。
①「対教員暴力というテーマは、広くオープンに扱われているか。」[ドイツ全体では「はい」が46%、「いいえ、むしろタブー」が39%。40歳以下の校長においては、各々38%、53%と、若い校長ほどオープンにこの問題が扱われていないと認識している]

②「過去5年間にあなたの学校の教員への暴力事案があったか。」[ドイツ全体では、「直接に無礼なことを言われた、脅かされた、侮辱された、いじめられた、ハラスメントを受けた」が48%、「インターネットで中傷、ハラスメント、嫌な思い、脅迫、無理強いをされた」が20%、「身体的に攻撃を受けた」が20%。また、基礎学校、基幹学校/実科学校/総合制学校、ギムナジウムごとの値も示されている。]

③「暴力を受けた教員に対する十分なサポートがほぼ行われている。」[ドイツ全体では、「はい」87%、「部分的には]7%、「わからない・無回答」4%、「いいえ」2%]

④「暴力を受けた教員をサポートする際の困難について。」(過去5年間に暴力事案があり、かつ③の問いに対して「部分的に」あるいは「いいえ」と回答した校長への質問、複数回答)[該当する生徒がしばしば多様な面を見せるから(63%)、保護者が協力的ではないから(59%)、文部省がこの問題を十分に引き受けないから(33%)、事案の報告が官僚的に過ぎ、時間を要するから(22%)、他の多くの課題があるから(22%)、問題があるということで学校の評判を落とすから(21%)、学校行政や自治体がこの問題を十分に引き受けないから(21%)、学校関係官庁(Schulbehörden)が 訴えを快く思わないから(11%)、同僚間での望ましいサポートが欠けているから(8%)。以上である。

いかがだろうか。これを読んで私が思ったのは二つ。一つは、ところが変わると問題の状況も変わるのだということ、つまり、④に顕著だが、学校の評判が落ちるとか、関係行政機関に訴えてもサポートされない、といった項目が用意され、それなりの回答が集まることに驚かされる。日本で同じような調査を行ったならば、どんな項目が用意されるだろうか。

もう一つは、ともすれば学力向上、教員の資質向上、あるいは学校と家庭(日本ではくわえて、地域社会)との連携といったスローガンが目につくけれど、対教員暴力といった事実も厳として存在し、しかも、むしろタブーとか、明るみになるのを良しとしない風潮が災いしてか、公然と議論できていない状況の見られることである。一見、話題に上っていないからといって、事実がない訳ではない。むしろ、公然ではないことこそ、より深刻な問題である可能性すら考えるべきではないか、と思わされる。


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by walk41 | 2018-05-09 18:43 | ドイツのこと | Comments(0)

授業が行われない?(ドイツ語記事)

20180122、NDR(北ドイツ放送)ニュース(https://www.ndr.de/kultur/kulturdebatte/Musikunterricht-Mangelfach-im-Norden,musikunterricht106.html)

音楽教育は将来、個人ごとになってしまうのか? 多くの学校において、音楽は行われない授業の一番である。後進がいないために、教員は専門としてではなく教えているのだ。北ドイツの学校の音楽の授業は、どのような状況になっているのか。これが今週のNRD文化編集局のテーマである。ハンブルクでの多くの学校の一つにおける調査だ。

(中略)

問題は、授業がなくなることによって教員が不足するということだ。2015年のAllesbach研究の知見によれば、ニーダーザクセン州の生徒のほぼ半数は、定期的に音楽の授業がなくなるという経験をしている。同州では4校に1校で音楽教員がいないということは、驚くに値しない。2015/16年、すべての学校種を跨げば5校に1校という状況である。これは州議会で少し問題になった。(北隣の州である)シュレスヴィッヒ-ホルシュタイン州ではこの間、すべての普通教育学校で音楽を足りない教科と見なすようになった。つまり、試補教員に辿り着く者が減り、あらたに音楽の教員となる者が減るということである。


上級学校で音楽の授業が継続的に行われない

「全北ドイツの諸州では上級学校において、継続的に音楽の授業がなされていない」と。連邦音楽教育連盟ハンブルク州代表のTorsten Allwardtは、問題を把握している。「音楽の授業は、5,6年生では今でもよく行われています。しかしそれ以降になると、すべての選択コースが抑制されるのです。」つまり、上級学年では明らかに僅かしか発展コースが用意されなくなる。「発展コースをもはや持たず、音楽をプロとしてやろうという人は本当に少なくなります。そして、これがまた学校音楽の履修者がほとんど人が来ないという打撃を与えるのです。」


こうした悪循環をさけるべく、同連邦連盟は音楽の授業を要求する。とくに教育経験の乏しい家庭の子どもにとっては、楽器や音楽書あるいは様々なきっかけを得るには学校しかないからだ。同じく2015年のAllesbach研究によれば、大学卒業の保護者の子どもの77%は、保護者が子どもたちの文化的関心を引き起こしているのに対して、教育経験の少ない家族の子どもの場合は33%に留まる。「他の学校でも、音楽の授業がないといっそう多く聞きます。まったく誤ったことです」と音楽教員のWillie Jakob。


「音楽は知性と社会的な振る舞いを鍛える」

この4年生b組の授業を観ればわかる。いかに音楽が鍛え、刺激するかを。たとえば、一緒にダンスをし、リズムあわせをすることで、緊張をほぐし、グループという感覚を築くか。音楽教員Willie Jakobは、「私は、子どもに知性と社会的振る舞いを鍛える上で、音楽は適していると思う」と述べる。


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by walk41 | 2018-05-07 17:06 | ドイツのこと | Comments(0)

ギムナジウム以外の学校に通う生徒の学力問題(ドイツ語記事)

「読解でたくましく」「数学でたくましく」のモデル事業が新年度に始まる。

文部大臣「将来、再びよりよい生徒の成績が実現できるように、あらゆる努力を引き受ける。」

先週、州の職業実科学校/基幹学校、実科学校、「社会的な学校」(GMS)、そしてギムナジウムの結果、VERA8(8年生の比較研究)が明らかとなった。この比較研究の中心的課題は、それぞれの学校の授業と学校を開発することにある。結果はすべての生徒にフィードバックされ、教員は目指されるべきサポートを行う。文部大臣Dr. Susanne Eisenmannは「研究の結果、ドイツ語と数学において成績が望ましくない生徒のための強力な支援が必要なことが明らかとなった。」

ギムナジウム以外の学校における対応の必要
注目すべきは、とりわけ基幹学校、職業実科学校、「社会的な学校」(GMS)における結果である。基幹学校と職業実科学校の生徒の43%は、コンピテンシー領域の読解について最低限の基準(Mindeststandard)に届いていない。GMSでは22%、実科学校では9%である。数学については、基幹学校と職業実科学校の生徒の45%が最低限の基準以下にいる。GMSは26%、実科学校は9%だ。これに対して、ギムナジウムでの結果は安定して高い水準にある。

「VERA8の最新の結果は、授業と学校の質的向上に緊急の対応の必要を強調している。したがって我々は、将来、再びよりよい生徒の成績が実現できるように、あらゆる努力を引き受ける。」「このために、すべての関係者にはボタンを押すかのようなものではない、長期的な構えが必要である。」文部大臣は適切な方略を準備し、教育システムのすべてのレベルの確固たる質的開発のための基盤を置いたと明言している。学校の質的開発をさらにサポートするために、連邦レベルでの比較研究と州レベルの既存の学習スタンダード調査を結びつけることも計画している、と述べた。また、「どこに個々の生徒がいて、目的にふさわしく我々が支援できるかを知らなければならない」とも。

「読解がたくましくする」「数学がたくましくする」が新年度に開始
2016年10月に「教育の質研究所(IQB)」の教育スタンダードの結果が公表されたことを受けて、文部大臣は学校関係者、団体、教育研究者あるいは他州の専門家と、結果をともに分析するための対話を、多く進めてきた。「Schleswig-Holstein州において、我々は読解と数学のサポートに関する多くの有望な命題を確信できた。これらをいま活かしたい」と文部大臣。2018/19から文部省は、5学年から2020/21年の7学年までの「読解がたくましくする」「数学がたくましくする」モデル事業を、基幹/職業実科学校、実科学校、GMSにおいてスタートさせる。

このプログラムは、ドイツ語の読解と数学における生徒への適切なサポートを強化するものである。それは、Schleswig-Holstein州の質的開発インスティテュートによって開発された。キールのChristian-Albrechts大学と自然科学・数学教育研究所による学術的な評価結果が、同州のプロジェクトの成功に寄与している。バーデン=ヴュルテンベルク州におけるモデル事業は、Benjamin Nagengast教授(チュービンゲン大学)の指揮のもと学術コンソーシアムを通じて評価され、その結果は本州のプログラム大枠の有効性に関する明確な発言となる。「このプログラムの実施にあたっては、 Trautwein教授が率いる学術評議会がさらにアドバイスを行う」と文部大臣。この二つのモデル事業にはそれぞれ24の学校が参加できる。その参加に関する通知が、いま学校に届けられているところだ。

話す、読む、計算コンピテンシーをまず強化する
中等教育段階ⅠにおけるVERA 8は、ドイツ語と数学の強力なサポートの必要性を明確にしたが、それはまた、すでに基礎学校における適切な支援がなされるべきことも明らかにしている。この方向においてより重要なこととして、基礎学校でのドイツ語と数学の授業時間数の増加がすでに措置されている。これに引き続き、2018/19年からは基礎学校に4時間の「プール時数」(学校裁量として持ちうる時数)を加え、とくにドイツ語と数学での個別支援に充てる。これに対して、基礎学校では3学年で初めて外国語の授業を始めるようにする。「外国語の授業を本当に始める前に、生徒たちが上級学校でさらに積み上げられる読解、筆記、計算の基礎的なコンピテンシーをまず身につけなければならない。」これに関しては、政府の招きに応じたマックスプランク教育研究所のJürgen Baumert教授の率いた専門委員会が『出自と教育的成功』と題して2011年に示唆するところである。

比較研究に関するさらなる情報を
比較研究は、州レベルの質的発展を個々の学校レベルで支援しようという常設文部大臣会議(KMK)の教育モニタリング(監視・追跡)の一部でもある。比較研究は、州を跨いで求められる教育スタンダードを志向するとともに、ある学年の生徒がどれだけコンピテンシーを獲得しているかを、テスト時点において州の結果の比較として研究する。VERAは教育スタンダードと授業において追求されるコンピテンシーの設定に関わる伝達機能も有している。

このほか、PISAやPIRLS/IGLUといった国際的な学校達成の比較や、国内での「教育の質研究所(IBQ)」の教育トレンドが、いずれも代表的サンプがあり。VERA3とVERA8は、すべての普通教育学校におけるすべての3年生と8年生に実施される、広範で、連邦全体のまた基本的なテストとして実施される唯一のものである。20180426、バーデン=ヴュルテンベルク州、文部省ニュース)

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by walk41 | 2018-04-30 11:02 | ドイツのこと | Comments(0)

授業改善と教育の質(ドイツ語記事)

構造的なさらなる展開によって、州政府は州の授業の質を改善する意向である。ふたつの新たな機関が、これに対して重要な支援を進めることになる。その一つは「学校の質および教員養成センター」であり、もう一つは「教育分析インスティテュート」である。

州政府はバーデン=ヴュルテンベルク州における教育システムの新たな質コンセプトを決定した。そのために、2019年に新たな2つの機関(インスティテュート)が創設される。「学校の質および教員養成センター」はすべての教員の研修と結びつき、教育分析インスティテュートは、システム的モニタリング(追跡)を担う。

質の高い授業が生徒の成績を決定する

州首相Winfried Kretschmannは「学校の成果にとって決定的なのは、質の高い授業である」と述べる。「そのための基本的前提は、学校のための質を追求する効率的な支援構造であることが明白だ。新たな機関はそこで重要なサポートを行うことになる。」文部大臣Susanne Eisenmannも、同様に強調する。「効率的な構造は学校と授業のより高い質のための基本的前提である。そのことは他の諸州の経験が示している。未来志向の文部行政にとって、新たなコンセプトは中心的なスイッチとなる。」

従来の二重構造は解消される。相談、教員研修、教員養成の領域で多くに分かれている部局、機関、団体は、新たな機関(インスティテュート)に束ねられる。学術審議会はインスティテュートの学術にもとづく実践のための相談・ガイドライン組織に特化される。

システム的な教育モニタリング

「生徒の成績と授業の質に関する確かな結果なしに、どのような教育政策やいかなる教育的コンセプトが意味を持つのかを我々は知ることができない。」と州首相。「新たな教育分析インスティテュートは、この陥穽を埋めるとともに、将来的にシステム的モニタリングを行うものである。」これにより、文部省から学校に至るまでの教育システムの次元におけるデータにもとづく質的開発の基礎を作り出す。その目的は、学習状況に関する調査といったことに関して、学校と学校監督が強固なデータにもとづき職務を遂行できることにある。」

文部大臣は述べる。「すべての学校種をまたぐ中央学習状況調査は有意義であり実施されることになる。我々は子どもがどのようであり、個々を支援できるかを知らなければならない。」教員研修と授業コンセプトは、その実施から効果までを検証されることになる、と文部大臣。

中心的な教員研修

新たな「学校の質と教員養成センター」は、授業と学校の質向上のための教員養成、研修(継続教育)および支援コンセプトを将来的に発展させる。教員の相談、支援、研修のための文部行政内の状況は、これまで著しくバラバラであった。

「このセンターの中心課題は、州全体にわたって将来的に高い公平な質を担保できるようにすることである」と州首相。そのために、必要な学術的なデータの基礎を教育分析インスティテュートは提供する。この二つのインスティテュートは密接に連携する。地域の単位は、中央で開発された諸概念を各地域での担うことになる。」

並立的な構造を解消することが効率的な行政につながる

「合わせて、文部行政における並立的な構造をなくし、効率性を高めるためのリストラを行う」と文部大臣。そこでは現在の人的資源が活用される。」

現在の教員研修の課題と学校監督の相談業務については、「学校の質および教員養成センター」とその地域支所へと引き継がれる。州立教授・教員養成および教育専門セミナーも同様に、地域支所へと統合される。教授・教員養成セミナーは今後、学校種に対応した教員養成のほか、教員研修課題も担うことになる。すべての地域支所は「教育支援中央オフィス」として学校と各人からの問い合わせに対応する。学校心理学的な業務については、変更しない。

「学校の質および教員養成センター」には学校スポーツ、学校芸術および学校音楽インスティテュート、同様に州立学校芸術・学校-アマチュア劇アカデミーも含まれる。従来の州立の教員研修および人的開発アカデミーと学校開発アカデミーは、新たなインスティテュートに移譲される。「学校の質および教員養成センター」は、州メディアセンターあるいは州青年音楽アカデミーなどの文化領域施設と引き続き協力を行う。(バーデン=ヴュルテンベルク州、州政府ニュース、20180424、https://www.baden-wuerttemberg.de/de/service/alle-meldungen/meldung/pid/mehr-qualitaet-im-bildungsbereich/)


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by walk41 | 2018-04-25 21:18 | ドイツのこと | Comments(0)

実科学校修了試験のドイツ語を延期(ドイツ語記事)

バーデン-ヴュルテンベルク州、州政府ニュース(20180416)

実科学校修了試験のドイツ語が、試験問題の学校への通知の際、安全の保持が担保されないことが明らかとなり、4月18日から4月27日に延期される。文部大臣Susanne Eisenmannは、失態に怒りを隠さない。

文部省は州教育局および学校に対して、実科学校修了試験のドイツ語を4月18日から27日へ延期することを通知した。4月13日にBad Urach市のある学校において、ドイツ語の筆記試験問題の入っていた封印が破られ、完全に開かれた封筒が見つかった。文部大臣Susanne Eisenmannはこの失態に怒り、該当する生徒に対して大変申し訳ないと述べた。

これでは試験問題が漏れなく確実に学校で実施されないことが明らかである。何者かによって封が破られ開けられており、問題の引き渡しプロセスがクローズされていない点から言えば、第三者が試験問題に近づいた可能性を排除できない。

「あらゆることを勘案すれば、試験問題が拡散され、またさらに拡散する可能性を排除できない。インターネット時代、問題が空間的に広がるわけではない。よって、法的な精査にも抵触する 既存の試験制度は確かなものとは言えない」と文部大臣。明らかに大変申し訳ない、たとえ生徒たちにとって多大な不快なことではあっても、このまま進めることはできない。

変更後、4月27日に試験は実施される。4月18日に実施すべく問題の用意と配布をすべての学校に対して行うことは、印刷の問題から不可能なためである。

「試験問題の安全保持はもっとも重要なことである」と文部大臣は強調する。「いっそう憤るのは、彼の地では配慮と注意が欠けていたことである。こうした誤りがおよそ40000人の生徒に影響を及ぼした。」

数学の筆記試験は4月20日に、英語の試験は予定通り4月24日もしくはフランス語試験が25日に行われる。ドイツ語の試験は今年度、筆記試験の最初ではなく最後に実施されることになる。


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by walk41 | 2018-04-18 14:57 | ドイツのこと | Comments(0)

校長から保護者と生徒へのメッセージ(ドイツ語版)

日本では卒業式の季節、梅が咲き、桜を待ちながら式を迎えた学校が多いかと思う。そこで校長は何を話したのだろうか。

ひるがえってドイツでは、日本と学年の暦が半年違っているので、7月末が年度末にあたる。その際、彼の地ではどんなメッセージを学校が発しているのかしらと思い探したところ、北ドイツのある中等学校のページ(http://rhs-trappenkamp.de/brief-der-schulleitung-zum-abschluss-des-schuljahres-20142015/)が偶然見つかった。以下を読ませてもらおう(メッセージは、2015.7.17付))。少し前になるけれど、両国の学校事情の違いと共通点も見つかるのではないだろうか。
ーーーー
保護者のみなさん、生徒のみなさんへ、
またも一つの学年が過ぎ去り、夏休みが-望むらくは、いい気候でありますように-目前に控えています。この後半の学年は、試験の季節でした。そして嬉しくお伝えできるのは、口頭試験に進んだすべての生徒が教育修了(合格)にたどり着いたということです。私たちの生徒、24人が最初の一般教育を修了(基幹学校修了相当)、28人が職業教育に進むあるいは他の学校でさらに学ぶ中等教育を修了(実科学校修了相当)、42人がアビトゥアを取得(大学入学資格相当)しました。おめでとう! 

お別れ会は、素晴らしい、質の高いまとめにふさわしいものでした。とりわけ、もう馴染んでいるGroehnさんの指導のもとでの吹奏楽とバンド、また、ことし創設されて初めてお披露目となったWohlrabさんの指導のもとでのア・カペラコーラスは。それらは印象深いパフォーマンスでしたし、将来、多くの皆さんから聴けるのを楽しみにしています。

今年度の前半の多くの行事のあと、短い期間ではありましたが、後半も多くの、私も数え切れないほどの、特別な授業と授業以外の計画が実現されました。スポーツ行事の替わりに、Norderstedtでのフェアプレイ杯にて女子および男子のサッカーチームが第三位を獲得、生徒競走でも成功を収めました。音楽でのハイライトは、音楽週間のオープニングを、上級学年のコーラスと他校の弦楽器クラスとの本校の吹奏楽との合同演奏で飾ったことでした。そこで本校の生徒たちは何ら恥ずかしがる必要がないほどの出来映えだったのです。

授業の中では、学校外の専門家との結びつきがありました。9年生へのアルコールと薬物の予防教育の実施はその一例です。本校の継続的で成果のある予防教育等を、依存症の専門家の養成と関与を通じて行えたことは、予防教育として表彰されました。様々な大学の研究者がほぼ定期的に本校を訪問してくださり、上級学年の授業の水準を大学の観点から広げてくれました。ちょうど先週は、ギリシャというテーマで経済学研究者が議論し、教える時間をほとんど取ることができないほどでした。

中でも強調したいのは、依頼に応えてくださり数日滞在くださった、イギリスのケーレ大学のKing教授の来訪です。そこでは教員に対する地学の研修とともに、生徒に対する素晴らしい講演をしてくださいました。しかしそれは、学校を元気にしてくれた外部からの刺激だけに留まりません。とくに教員の取り組み、そしてこれを通じた授業における生徒たちの素晴らしい出来映えをもたらしています。その成果は、最近の、しかし決して唯一の例ではない、生徒による3つの短い映像作品に示されます。8-10学年の芸術の授業でつくられたこれらの作品は、フィルムフェスティバルにて、学校開放の火曜日の晩に上映されました。

さいごに、人事異動についてでです。まずお別れについて、7/8学年主任のFrau Otzenが定年のため退職されます。Frau CarstensとFrau Jürgensは、他の学校に替わることになり、Frau WinterとFrau Forsterは、試補教員を終えます。新年度、5人の新しい同僚がやってくるのと同様に、5-12歳の130人の生徒を受け持つことを心待ちにしています。

みなさんが夏休みの期間、よく休めますように。そして新年度に会えることを楽しみにしています。

学校長名

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by walk41 | 2018-03-19 09:20 | ドイツのこと | Comments(0)

国歌とジェンダーバイアス

3月8日の国際女性の日に寄せて、ドイツ家族省の地位平等問題担当官が、ドイツ国歌の歌詞の変更を提案した。具体的には、「父なる国」を「故郷」に、また「兄弟のように心と手を携え」を「勇気を持って心と手を携え」へと変えるというものである。

オーストリア国歌の歌詞が「故郷は大きな息子たち」から「故郷は大きな娘たちと息子たち」へと変更されたこと、最近ではカナダの国歌が性的中立的な歌詞へと変更されたことを受けてのものだが、これに対して、キリスト教民主同盟(CDU)や歴史学者の一部から批判が出ているという。メルケル首相もこの変更案に否定的と報じられている。

歌詞の歴史性と現在の平等理念との釣り合いをどう取るかは難しいが、問題提起としてはとても興味深いと記事を読んだ。翻って日本は「君が代」。「君」が男性か女性かなんて、議論すら起こらない状況だからね。

ニュース記事は、https://www.tagesspiegel.de/politik/deutsche-nationalhymne-heimatland-statt-vaterland/21030122.html(20180304)
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by walk41 | 2018-03-07 16:47 | ドイツのこと | Comments(0)



教育学の一分野、学校とその経営について考えます。
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